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【マスクド彼女・序】
第3章 一日目【彼女との戒律(ルール)】

「オリジナルの……?」


 唯の言葉は、やや虚をつかれた様子だったが――


「ああ。たった今、考えたばかりのね」


 正直がそう言って微笑したのを見ると、その挑戦に応じる構えを見せた。


「――わかりました。では、ルールのご教授を、お願いいたします」


「了解――でも、とても単純なルールだから、実際にやりながら説明しよう」


 と、正直は一組のトランプをケースから出し、それを適当にシャッフルする。

 そして切ったカードの山を差し出し、唯に次のような指示を与えた。


「気の済むまでシャッフルした後で、各々に三枚ずつカードを配ってほしい」


「……承知しました」


 流石にやや訝しげにしながらも、唯は言われた通りにしている。鮮やかな手つきで十分なシャッフルを施すと――


 正直と自分の前に、それぞれ三枚のカードを配り終えた。


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