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【マスクド彼女・序】
第4章 二日目・三日目【微弱な引力の作用】

「特に用もないようですから、私はこれで失礼させていただきます」


 ややツンしながらも丁寧にその頭を垂れ、璃子が立ち去ろうとした時だった。


「用ならあるよ。とても『誠実』な――真矢先輩の件でね」


「――!」


 璃子の顔色が変わったのを見て――


「まあ、座りなよ。コーヒーでも奢ろう」


 三嶋は自分の横に座るよう、促して言う。



「あ、すみません」


 販売機で買った缶コーヒーを受け取り、少し不安げな様子の璃子。

 その隣に再度、三嶋が腰を下ろすと、璃子は急いたように訊ねた。


「それで――真矢先輩の話って?」


「ああ、それがね――どうも、変なんだ」


「変?」


「うん。昨日、新垣さんに電話もらうまでは、特に気にもしなかったんだけど。アイツ――二日前の晩から、ラインを未読スルーしてる。それで一応は、電話も何度かしてみたけど、それにも一向に出る気配がないんだ」


「それは……真矢先輩に、何かが?」


「さあ」


 三嶋は素知らぬ顔で応じながら、シャツの胸のポケットから紙切れのようなものを取り出し、璃子に渡した。


「コレは?」


 不思議そうに、それを受け取った璃子に――


「その二日前の――正直の落し物」


 と、三嶋は告げている。

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