この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【マスクド彼女・序】
第3章 一日目【彼女との戒律(ルール)】

「お前――何のつもりだっ!」


 正直は一旦鎮まり却っていた感情を、一気に蘇らせた。

 璃子からのメールを見られた、それもあろう。もっと言うのなら、璃子の心理を匂わせるその内容を知り、どうしようもなく焦れたのだ。

 そのメールに、何も応えられていない自分に対して。

 そして、それを得意げに伝えた唯の行動に、真っ直ぐな怒りを表している。


「それを、返せよ!」


 正直は立ち上がり、大きく開いた掌を唯の目の前に差し出しつつ、言った。


「嫌です。というよりも、できません。それは、戒律(ルール)に反します」


 だが、唯は昨夜と同様。頑なにそれを固持する。


「関係ない。ルールというのなら、それ以前に実社会のルールがある。それは、俺個人の携帯だ。お前が勝手に覗き見る権利はない」


「いいえ、違います。此処はエデン――外界の法規(ルール)こそ、何ら意味を有する処ではありません」


「そんなの、子供の飯事だろう。こんなことされてまで、それに付き合う理由はない!」


 興奮の余りそう言い切った瞬間――唯の周囲の空気が、その色を変えた。


「……!」


 どんよりとした重圧の最中、ひっそりと佇み、唯は言った。



「結局……貴方も……私を一人にしようと、言うのですか」

/220ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ