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・辿りつく 先には・
第16章 『計画』
別れてからすぐにも一ヶ月の日々はたった。忙しい毎日に明け暮れていたら、約束していたゴールデンウイークが先にやって来た。

あのあと話しをして夏の前に、ゴールデンウイークが来るからなんとか調整してみれば会える事になったからだ。

そんな計画の間にも、たまにチャットをしたりして会話をしていた。

肉体的な触れ合いが無かったが、それでもなんとか保たれていた。

チャットは色々な人も入ってくるので何人か友人は出来ていた。

その中でも、色々なお話を聞いてくれてアドバイスをくれる友人も出来た。

聖とのことも打ち明け、話しを聞いて貰っていたからだ。他のリアルの友人にこんな事は話しは出来ないからもあった。色々な複雑な感情を、話しても普通の人では理解して貰えない可能性があるからだったのもある。

聖といることは楽しい反面、陰の力に引き寄せられる事が多く疲れる事はしばしばだった。

気遣いをしながら一緒にいなくてはならない。

そんな相手を、普段なら選ぶ事は無かった。自分もうつ病から上がったばかりだったので、精神的には安定しているにはまだまだ、ほど遠いからもあった。

出来た友人はその曖昧な、微妙に揺れ動く心内を理解してくれた。

チャットをして十年以上のベテランらしく、色々な人がいる事を良く分かっているようだった。

ハンドル ネームは・ヒデ・たちまち仲良くなり色々な仕事のホームページまで立ち上げてくれる話しにまで発展した。

歳は同じ歳のようで、今は九州にいるらしい。

聖との関係もかなり、理解を示してくれたがやはり魔王が危険な人間性を持っていることを話しでも感じたのだろう。はっきりとは言わないが、私の事を心配して無茶をしてはいけないといつも気にかけてくれた。

私にとって私を気にかけてくれる人は、今の辛い状況の中には救いの光のようだった。

愛してくれる、存在がいるというのは力をくれるものになるからだった。
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