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・辿りつく 先には・
第2章 『再会』
どうしていいか、分からなくなった時は とりあえず一歩進んで見る事にしようと考えていた。

そして、仕事の方も順調になったのだから。

もう彼は曇り空の人では、なかった。

静かな部屋にメールのお知らせ音がなり、慌てて開く。

・やっぱり思っていた通り、だったね。でも一つだけ訂正するね、可愛いより美人さんでしたね~ やっぱり大人の色気みたいなものも、感じてドキドキしてます。 良かったら、ランチ考えて見て下さい。作品もみたいし、僕も何か作って欲しいなって。ありがとう、無理を言って悪かったね、でもこれで何となくイメージが出来て かえって益々 次のチャットが楽しみだよ~・

その喜びに嬉しくなると同時に、複雑な思いもわいた。

考えてみますねと、当たり障りのない返事を送り深呼吸した。

この写真から、Nのゆっくりとした だが確実な蜘蛛の巣が張り巡らされるのを知らず 絢音はアクセサリーを何点か ピックアップしてメールを送った。

その頃のNは、終わったチャットの画面と絢音の写真を眺め 愛しげにパソコンを指で撫でる。好みのタイプだなと、考えていた。そして、今までにいない奴隷のタイプだとも。落として行く間が、一番の楽しみだった。アクセサリーを眺めながら、裸にしてそれらを身に付けた所を想像し体を震わせる。

呟きは静かな部屋だけが、聞いた。

「早くおいで、僕の蝶。美しく綺麗に装わせてあげるよ。」

Nの被虐と絶対服従が、始まろうとしていた。

絢音はそんな事も知らずに、ドキドキとした気持ちを抱いているのだった・・・
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