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・辿りつく 先には・
第2章 『再会』
・は~い 待ってるよキリンになって・

・笑 アルパカまでには。じゃあ チャオ~・

・メルシー・

イタリア語なのに返しはフランス語にちょっと笑って、部屋を閉じた。沢山の言葉が頭に入り込み、時折 体がふわふわとする。 可愛いに慣れないから、恥ずかしいのが倍増するし。

何よりも好意を持たれていることに、歯痒い思いをした。丸きり男性に、そんな事を言われずもう八年以上が経っていたのに気付いて女を意識した。自分はこのまま枯れていくのだろう、それくらいに考えていたのに。

確かにオシャレも最近は外に出る機会も増え、きちんとしている。時折、男性のお客様もいて話しもするがアプローチされていても気付かないふりをした。

だが、何故 Nだけは自分の心に入ってきたのだろうか?

チャットと言う独特な言葉世界での深層心理の侵入に絢音はまだ、手探りであった。

どうしようと思っても、心がズキズキとしている。 写真をあげてみようかとも。だが悩みながら部屋をうろうろしベッドになだれ込む。

私はNの事は確かに、気になっている。でも、会うなんて考えていなかった。

慎重になろうと、顔を覆っても頭はつねに言葉が浮かぶ。

写真を撮ったのはあったが、眺めていた 。

深呼吸してから、送信のボタンを押してしまった。 後戻りが出来ない気持ちと、先への期待が入り混じりながら送信の画面を見つめていたのだった。

当然、口から下の画像ではあったがたまにブログを書いていたりアクセサリーのネットのショッピングに付けた画像をアップする事もあったからだ。

胸の奥がズキズキと痛く、体もほんのりと暑かった。

だが、旦那への裏切りと言う気持ちがなかった事の方がまた悲しかった。付き合いを入れたらもう15年にもなるのに。

私の中でもう全て、答えは出ているのだろうと思った。

そうでなければ、Nの言った言葉にいくらちょっと褒められたからといえ靡く事は考えられなかった。
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