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祐子の欲望
第2章 祐子の開拓
まだ客のは見えない
こんな出張サービスは初めてだたった
女の子の部屋でする客なんて、速攻で断る
しかし、今回は違った
店長の声も、致し方なくって感じで断れきれなかったのだろう
断れない客ってどんな人なんだろうか、気になってきた
こはるが部屋で待ってると、一人の紳士がドアを叩いた
こはるが恐る恐る開けると、

「こはるさんですか?」

「はい。あの…、どうぞ入って下さい」
こはるは相手を見て、恐怖感はなかったから、部屋に入れた

「いきなり女の子の部屋に来て、申し訳ない」

「まだ散らかってて、恥ずかしいです」

「突然来た割には綺麗されてますよ」

「それではシャワーを浴びましょうか」
こはるが服を脱ぎ始めると、紳士が

「こはるさんの相手は私じゃないんだよ。挨拶は済んだから入っていいよ」
玄関に現れたのは祐子だった

「えっ?! 何で祐子さんが?」

「私の父なの」

「そうなんですか…。初めましてこはるです」

「挨拶はすみましたよ」

「そうでした…。それでなんでお父様と一緒に?」
祐子は一枚の用紙を机の上に置いた

「これって、婚姻届ですよね? 誰と誰が?」

「鈍いわね 私とこはるさんの」

「えっ?!」

「そんなに驚く事ないでしよ? 結婚したいって言ったでしょ?」

「昨日の話でしょ?」

「そうよ。今日、父にこはるさんの事を話して、そしたら逢ってから話するって事になったの。婚姻届を見せてマジだって証明したかったから」

「今日一日連絡取れなかったのは何故ですか?」

「自分を冷静にさせる為に、こはるさんと距離をおくことにしたの。御免なさい。でもいったら感情的になってしまうから」

「それでも一言欲しかったです」

「だって、私といない時は男と一緒なんでしょ? こんな感じで」

「それは仕事だって、割り切ってますよ」

「私は割り切れないの。それでね、父に相談にいったの」
こはるは父親を見て

「なんておっしゃったのですか?」

「お前が他人の借金を背負う必要はないって言いました。こはるさんのお父さんも同じ事を言うと思いますよ」

「私もそう思います」

「しかし、祐子は頑固でね、私の話は聞かないんだよ、困ったものでね。話す前に、好きな人が出来たから結婚したいって、婚姻届みせられて、てっきり男かと思ったんですが、まさか同性とは……初めて聞かされました」
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