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こんな想いをそのままに
第2章 時間よ
「はい。じゃあ、今日の講義はここまで」
教授はそう言うと教室から出ていった。

えっ󾭛
どうした?
まだ、授業が始まったばかりじゃない?
5分たったか、たってないかぐらいじゃない?

しかし、周りの子たちは、いつもと変わらない様子だった。

時計を見る。

あれ?
確かに今は10時󾭛
しっかり1時間半過ぎている。

あっ󾭛
そういえば、みどりちゃん。
涼はみどりちゃんに目をやった。
さっきのままだ。
全裸だ。

でも…普通に仲のいい女の子たちと話をしている。
そして、次の講義がある305教室に向かおうとしていた。
涼も慌て…机のノート類を片付け…みどりちゃんたちの後を…あたかも自然を装いながら歩いた。

周りの女の子たちは服を着ている。
右端を歩いているみどりちゃんだけは全裸。

ちょっと、大きなお尻を振りながら…歩いている。

その時、みどりちゃんは…チラッと後ろを見たと思ったら…急に思い出したかのように…こちらに向かってきた。

な、何?
じっと見ていたことに対して…文句?
それとも…

涼は…自分の目のやり場に困りながら…

うわっ󾭛
うわっ󾭛

「夏美󾭛この間借りた本、ありがとうねっ♪今日持ってきたんだぁ」

みどりちゃんは…僕のすぐ後ろを歩いていた友達を見つけたのだった。

ふう󾭛

あのね󾭛
めちゃ心臓に悪いんですけど󾭛

そんなことだったら、もっとじっくりみどりちゃんの身体を観察すれば良かった󾭛なんて思った󾭛

ここで真後ろにいるみどりちゃんをわざわざ振り向いて見るのも不自然だから…めちゃ気にしながらも歩いていった。

もぅ󾭛全く󾭛
時間でも止めてやろうかっ󾭛
そうすれば、気にしずに…

うん?
急に静かに󾭛

廊下も…
教室も…

そして、外も…
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