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ロッカールーム
第12章 3日目…♀
男はアタシの顔にシャワーをかける。


目が開かないアタシに男がシャワーをかける。

「ありがとうございます。」

不覚にもアタシは男に礼を言っていた。


ガウンだけを引っ掛けて裏口から隣の裏口へと移る。

今朝、出勤時にそこが泡姫の宮殿だと知った。

竜宮城、アタシらのサイト仲間では、ソープをそう呼んでいた。


乙姫にだけはなるな、浦島太郎を帰さない為に、宴を開き、舞を披露し、体を全て捧げても、故郷を思いだし帰っていくのだからと…


泡姫にはなりたくない。
箱娘は切り売りだけど、客に尽くす必要はない。

そんなことを考えてアタシは5分の浣腸を堪えた。


「あい、お前アナルの資質あるよ。

時間だ。」


男に頭を下げてトイレに駆け込む。
何もかも排出してスッキリした。

「今日はこっちに座ってもらおうかな。」

男が示したのは、婦人科の診察台、椅子に斜めに座り足を開いて固定させるタイプのものだった。

アタシは黙ってそこに座る。抵抗しても無駄だとわかっているからだ。

本物を見たことはないけど、座面や固定部以外は金属が剥き出しで、温かみは感じられない。

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