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ロッカールーム
第27章 22日目…夜…♂&♀
そうは答えたものの、この会話が『ひな』に聞こえているか、傷付いていないか気になっていた。

この時点で僕は自分の気持ちに気づくべきだったんだ。

「ところで純さんは…」

「ああ、大恋愛の話だろ?しっかり聞こえていたよ。」

やはり今の会話も『ひな』には聞こえているだろう…

「俺は坊くんの期待通り、大恋愛のクチだよ。」

「そうなんですか。」

「入社時の同期だよ。妻は人気があってね。同期以前に先輩や上司までが狙ってた。」

『ひな』が浮かぶ。

「同期で週末も出掛けようと、バーベキュー、花火大会、海、スキー、花見と、まあ、私が中心となって色々企画した。
入社時には田舎に恋人がいたらしいけどね。
遠距離で別れてからも、先輩たちが躍起になって、
そのなかで何とか射止めたんだよ。
相性はいいと思うよ。
ただ、私が今になって自分の性癖に気づいてしまっただけで、妻には不満はない。」

「初めてのお子さんなんだろう?」

「ええ、数年は二人だけで過ごしたい、そんな考えがいざ欲しいとなって、なかなか出来なくて2年してやっとの妊娠です。」

「女はそっからが変わるからなぁ。」

「はは、そうですね。」
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