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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第20章 【二十話】慣れないこと

道弘の元妻は川端多香枝。歳は道弘と同じ五十歳と聞いた。神経質そうに線が細く、姿を見ただけで独特のキンキン声を思い出してしまう。
多香枝は焼香が済んだのか、深々と頭を下げると持っていたハンカチで目元を拭うそぶりを見せた後、足を引きずるようにして場を離れた。
そして、その後ろに控えていた女性が前に出てきた。
「今から焼香をする方が、長女の川端憂佳(かわばた ゆうか)さんです」
道弘の長女だという憂佳は、道弘と多香枝の娘とは思えないくらい、太かった。もたもたと焼香を済ませると、こちらにまで足音が聞こえそうなくらいの勢いで多香枝の待つ端まで歩いて行った。
「次が次女の川端依里佳(かわばた えりか)さんです」
こちらも憂佳と負けず劣らずいい体格をしていたが、姉と違い、動きは機敏だった。しかし焼香が終わると姉と同じようにのしのしと貫禄のある動きで二人の元へと向かっていた。
焼香の列に目を向けると、まだまだ続くようだった。
「もう少ししたら帰りましょうか」
景臣の一言に、玲那は無言でうなずいた。
多香枝は焼香が済んだのか、深々と頭を下げると持っていたハンカチで目元を拭うそぶりを見せた後、足を引きずるようにして場を離れた。
そして、その後ろに控えていた女性が前に出てきた。
「今から焼香をする方が、長女の川端憂佳(かわばた ゆうか)さんです」
道弘の長女だという憂佳は、道弘と多香枝の娘とは思えないくらい、太かった。もたもたと焼香を済ませると、こちらにまで足音が聞こえそうなくらいの勢いで多香枝の待つ端まで歩いて行った。
「次が次女の川端依里佳(かわばた えりか)さんです」
こちらも憂佳と負けず劣らずいい体格をしていたが、姉と違い、動きは機敏だった。しかし焼香が終わると姉と同じようにのしのしと貫禄のある動きで二人の元へと向かっていた。
焼香の列に目を向けると、まだまだ続くようだった。
「もう少ししたら帰りましょうか」
景臣の一言に、玲那は無言でうなずいた。

