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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第26章 【二十六話】出掛けたい場所
     □ □ ■     

 部屋に戻って、玲那は一泊分の服の用意をしようとクローゼットを開けたら、景臣に止められた。

「あなたはソファに座ってくつろいでいてください」

 と言われても、今までのことを考えれば、景臣がなにを準備するのか不安だ。
 とはいえ、クローゼットがある寝室の鍵を閉められてしまったため、玲那は言われたとおりにソファに座って待つしかなかった。
 じっと座って耳を澄ましていると、隣の部屋でがさごそと動いている音がした。景臣一人に用意をさせて、自分が何一つしないことに申し訳なさを感じていたが、そうやってぼんやりしていると、眠くなってきた。

「……な、玲那」
「あ……っ!」

 景臣に肩を揺さぶられ、玲那は慌てて目を覚ました。

「車の中で寝ていいから、車まで頑張って」
「いえ、起きます!」

 玲那はソファから立ち上がると、玄関へと向かった。
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