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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第42章 【四十二話】泣き顔を見せて
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 ぐちゅぐちゅという音が、玲那の耳をも犯す。
 玲那と景臣の繋がった部分から奏でる音は、ひどく卑猥で、それゆえに興奮を煽るものとなっていた。

 玲那のナカを隙間なく満たす景臣の剛直は遠慮などなく、玲那を追いつめるように奥を突き上げていた。
 景臣が腰を揺すると、それに合わせて玲那の身体も揺れる。ゆるりと腰が遠ざかると、ナカが擦れて嬌声が洩れる。性急に押し込められると、ナカがまた擦れ、子宮を突き上げられ、悲鳴に近い喘ぎになる。
 とにかく、景臣の行動一つひとつが玲那を煽り、とんでもない快楽を与えてくれた。

 初めては痛いばかりで気持ちよくなんてない──とは、大学のカフェテラスであけすけな会話をしていた、見ず知らずの学生の言葉。玲那の周りにはそんなことを話す人はいなかったので、通りがかりに聞こえてきたとは言え、かなり衝撃だった。
 だから痛くて泣き叫ぶほどのものなのだと、それなりの覚悟はしていた。確かに挿入れられたときは痛かったけれど、それは一瞬で、今は気持ちがよくておかしくなりそうだった。
 それともこれから先、痛いことが待っているのだろうか。

 景臣に身体をもてあそばれているときも、景臣が言うように自分は淫乱なのではないのかと思っていたけれど、景臣と一つになった今、今までの快感がお遊びだったのではないかと思うほど、段違いの気持ち良さだった。

「そ……んなに、締め付け、て、煽って、俺から精子を絞り、取ろうとしているとは、やはり──淫乱以外の何者でもない、な」

 と景臣に煽られれば、玲那のナカは玲那でさえ痛いと思えるほどきつく締め付けた。
 景臣は先ほどからなにかに耐えるかのように、眉間にしわを寄せていた。額には汗が浮かび、痛いのはもしかして、玲那ではなく景臣なのかもしれないと心配になった。

「景臣さん」

 玲那が景臣の名を呼べば、痛いと思うほどの強さで腰をねじ込んできた。それでも負けずに玲那は口を開いた。

「辛そうですけど、どこか、痛い、の、ですか」

 玲那の労(いたわ)る言葉に、景臣は皮肉な笑みを浮かべた。

「あぁ、辛い。俺が楽しむ間もなく、一刻も早く絞り取ろうとしているんだからな」
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