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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第9章 【九話】襲撃
     ■ □ □

 部屋に取り残された状態になってしまった玲那と景臣。
 しばらく静寂に包まれていたが、玲那は景臣に聞きたいことがあったことに気がついて顔を上げたのだが。

「玲那さん、すみません。電話が掛かってきましたので失礼します」

 とジャケットの内ポケットに手を入れながら景臣は部屋を出ていった。
 玲那は部屋にひとり、ぽつんと取り残される形になった。

 それにしても、と玲那は見せられた脅迫状を思い出す。
 どこにでもある白い封筒に白い紙ではなく、赤い封筒に赤い紙というのは、やはり血を表しているのだろうか。
 そこまで考えて、送ってきた──……。
 送って、きた?
 ちょっと待って。
 あの封筒だけど、どういう経緯を経て小牧のところにたどり着いたのだろうか。

 玲那が疑問に思ったところで、部屋のドアがノックされることなく乱暴に開かれ、玲那は反射的に立ち上がった。
 ドアの向こうには、小さなトレイに紙コップを乗せた一人の女性が立っていた。その紙コップは玲那でも見たことのあるチェーン店のもの。
 風邪なのか、アレルギーなのか、顔を隠すほどの大きなマスクと、サングラス。しかも目深にかぶった白い帽子。服は白衣を着ていて、一目で怪しい。
 この状況に戸惑い、いぶかしく思い首を傾げると、女性は無言でトレイを玲那に押しつけてきた。
 これは玲那に受け取れと言っているのだろうか。
 だけど玲那は首を振り、受け取りを拒否した。
 それでも女性はトレイをぐいぐいと押しつけてきた。
 玲那の勘がこれを受け取ってはいけないと告げていたので、両手を後ろに回して後ずさりをしたのだが、女性は苛立ちの空気を醸し出すと、さらに押しつけてきた。

「要りません」

 玲那は態度だけでは伝わってないのかと思い、拒否の言葉を口にしたのだが、女性はそれでもトレイを押しつけてきた。
 玲那は受け取らないと首を振ったのだが、女性は不自然に使い捨てのビニール製の手袋をした手で紙コップを掴むと、ストローとふたを外し、玲那に中身をかけようとしたので、とっさに横にそれた。
 そのために中身を頭からかぶるということは免れたが、スカートの裾に思いっきり掛かった。

「なにをするのですか!」
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