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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第9章 【九話】襲撃
景臣の答えに小牧はなにを思ったのか。景臣を睨みつけると、口を開いた。
「ね、景臣、正直に答えて。さっきの赤い脅迫状、筒宮邸のポストに直接投函されたみたいと言ったけど、それ、ほんと?」
「……俺を疑ってるのか?」
「だってさ、出来すぎだよ。景臣がなにを思ってあんなわけの分からない契約をしようとしているのか、付き合いの長いぼくでもさっぱり分からないよ」
「だから、言っただろう。十朱を捨てたいからだと」
「そんなの、いくらでも手段はあるじゃないか」
「たとえば?」
景臣の質問に小牧は少し黙ったが、すぐに口を開いた。
「景臣なら、適当にそのあたりにいるお嬢さんを捕まえて、口八丁手八丁で言いくるめて結婚に持ち込むことは可能だろう?」
「なにか誤解をしていないか」
「してないよ。実際、きみは何人もの……いや、何十人? 十何人? もの女性を泣かせてきたじゃないか。ぼくが知らないとでも思っているの? 今まで一体、何人の女性から相談されたと思っているの」
「大げさだな」
「大げさじゃないよ。きみは一夜の遊びだと思っても、相手はそう思わなかったみたいだよ。きみは相手に夢を見せすぎだよ」
「それは向こうが勝手にそう思っただけだろう。俺は俺なりに誠意を尽くしただけだ」
「だったら、女性を泣かせるような遊びはしないでよ……。泣きつかれるこちらの身にもなってよ」
「そういいながら、慰めるといいつつ食っているおまえも同罪だろう」
「う……。それを言われると強く言えないけど……。向こうも了承してだし……」
玲那がソファの向こうで二人から見えないからなのか、いると知っていながらとんでもない会話をしているのを玲那は黙って聞いていることしか出来なかった。
「で、どうして玲那さんなの?」
「うるさい親父を黙らせたかったからだ」
「……いやまあ、そうだけどさ。筒宮、と言った途端に機嫌がよくなったからね」
玲那には筒宮の名前がそこまで有効だと言うことに違和感しかない。
「じゃあさ、普通に玲那さんをくださいって言えばよかったんじゃないの?」
「十朱だぞ? 了承してくれるわけがない。それにすでに社長との結婚が決まっていた」
「……やっぱり景臣、色々ときみは怪しいよ」
「俺が社長を殺したとでも?」
「いやいや、そうは思ってないけど、動機はあるよね」
小牧のその一言に、玲那は息をのんだ。
「ね、景臣、正直に答えて。さっきの赤い脅迫状、筒宮邸のポストに直接投函されたみたいと言ったけど、それ、ほんと?」
「……俺を疑ってるのか?」
「だってさ、出来すぎだよ。景臣がなにを思ってあんなわけの分からない契約をしようとしているのか、付き合いの長いぼくでもさっぱり分からないよ」
「だから、言っただろう。十朱を捨てたいからだと」
「そんなの、いくらでも手段はあるじゃないか」
「たとえば?」
景臣の質問に小牧は少し黙ったが、すぐに口を開いた。
「景臣なら、適当にそのあたりにいるお嬢さんを捕まえて、口八丁手八丁で言いくるめて結婚に持ち込むことは可能だろう?」
「なにか誤解をしていないか」
「してないよ。実際、きみは何人もの……いや、何十人? 十何人? もの女性を泣かせてきたじゃないか。ぼくが知らないとでも思っているの? 今まで一体、何人の女性から相談されたと思っているの」
「大げさだな」
「大げさじゃないよ。きみは一夜の遊びだと思っても、相手はそう思わなかったみたいだよ。きみは相手に夢を見せすぎだよ」
「それは向こうが勝手にそう思っただけだろう。俺は俺なりに誠意を尽くしただけだ」
「だったら、女性を泣かせるような遊びはしないでよ……。泣きつかれるこちらの身にもなってよ」
「そういいながら、慰めるといいつつ食っているおまえも同罪だろう」
「う……。それを言われると強く言えないけど……。向こうも了承してだし……」
玲那がソファの向こうで二人から見えないからなのか、いると知っていながらとんでもない会話をしているのを玲那は黙って聞いていることしか出来なかった。
「で、どうして玲那さんなの?」
「うるさい親父を黙らせたかったからだ」
「……いやまあ、そうだけどさ。筒宮、と言った途端に機嫌がよくなったからね」
玲那には筒宮の名前がそこまで有効だと言うことに違和感しかない。
「じゃあさ、普通に玲那さんをくださいって言えばよかったんじゃないの?」
「十朱だぞ? 了承してくれるわけがない。それにすでに社長との結婚が決まっていた」
「……やっぱり景臣、色々ときみは怪しいよ」
「俺が社長を殺したとでも?」
「いやいや、そうは思ってないけど、動機はあるよね」
小牧のその一言に、玲那は息をのんだ。