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契約は継続します──報酬はあなたの身体で【完結】
第15章 【十五話】玲那の行く末
 景臣はそう言うと、玲那の腰を抱き寄せ、噛みつくようなキスをしてきた。
 景臣の豹変に玲那は戸惑いを覚えたが、舌先で唇を割り開かれ、舌をねじ込まれた時点で現実味がなくなり、受け入れていた。
 景臣のざらりとした舌が玲那の口内をえぐるようにして舐め回された。
 先ほど、プチトマトを食べさせられるときにされたキスとは違うキスに、玲那は翻弄され、景臣のタキシードにしがみついたのだが、景臣の手で払いのけられた。
 景臣は一度、唇を離すと、タキシードのジャケットを脱いだ。しわになるから脱いだのかと思ったのだが、

「窮屈だ」

 と言って景臣は着ていたタキシードを壁に向かって放り投げた。
 さらには、結んでいたアスコットタイを長い指で緩めて外したかと思うと、玲那の両手首に結びつけた。

「なにをするのですかっ」

 玲那の抗議に景臣の顔が耳元へと近づいて来た。
 普段の景臣は、スーツを着て、ワイシャツのボタンも上まで止めて、ネクタイをきっちりとしている。今日はタキシードにアスコットタイという関係で、シャツの襟元は大きく開かれていた。しかしタイがされているときは隠れていたので分からなかったのだが、外した今、大きく開かれていて、いつもにない妙な色気を感じて、玲那は思わず赤くなった。
 そんな景臣の口から、玲那が思ってもいない言葉が出てきたのだから、余計に真っ赤になった。

「調教」
「っ!」
「挿入しなくてもできることはあると言いましたよね。俺はね、玲那。女を普通に抱くのに飽きたんですよ」
「…………!」
「お高くすました女が堕ちていく姿なんて、最高にいいと思わないか?」

 いいわけないでしょう! と叫ぼうとしたのだが、それは景臣の口づけで言葉にならなかった。
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