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九尾狐(クミホ)異伝
第4章 宿命
 俊秀は低い声で笑いながら、自分も家の中に入った。無性におかしくてならなかった。
 何もかもがまるで喜劇じゃないか! 俺は惚れた女一人すら守れない甲斐性なしの男なんだ。女を犠牲にして、自分だけがこうして安穏としている。 
 彼は嗤った。弱い者を犠牲にして平然としている兵曹判書のような薄汚い権力者を、愛した女の一人も守ってやれない、みっともない男も。
 それにしても、妙だ。俺は笑っているのに何で涙が出るんだ?
 男が泣くのは親が死んだときと、惚れた女と別れるときじゃないか。
 彩里は明日の朝には戻ってくる。だが、俺は一体、どんな表情であいつに逢えば良い?
 合わせる顔なんて、どこにあるっていうんだ。
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