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九尾狐(クミホ)異伝
第4章 宿命
崔俊秀は、後に漢陽一の豪商宗(ジヨン)朴(パク)超(チヨン)の養嗣子となり、子のいなかった朴超の残した全財産を相続する。俊秀が人間となった彩里とめぐり逢う前、朴超の老母を道端で助けたという経緯があった。
―困ったことや、相談に乗って欲しいことがあれば、いつでも訪ねてきなさい。及ばずながら、力になろう。
早世してしまった息子に生き写しの親切な青年のことを、朴超はよく憶えていた。そして、その言葉一つを頼りに訪ねてきた俊秀を養子とし、商売の道を教える傍ら、医学の勉強までさせてくれたのだ。
―困ったことや、相談に乗って欲しいことがあれば、いつでも訪ねてきなさい。及ばずながら、力になろう。
早世してしまった息子に生き写しの親切な青年のことを、朴超はよく憶えていた。そして、その言葉一つを頼りに訪ねてきた俊秀を養子とし、商売の道を教える傍ら、医学の勉強までさせてくれたのだ。