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歪んだ鏡が割れる時
第4章 第四章
茜を立たせて上着のボタンを外し、ブラウスもスカートも脱がせた。

ピンクのブラスリップから露わになった太ももが、悩ましく俺を誘う。薄い生地の向こうに透けて見える小さなパンティ。
はぎ取りたい気持ちをぐっとこらえた。

服を脱ぎ、パンツ一枚で茜と向き合う。

「ちゃんと計算してきたの、今日は、絶対に赤ちゃんができない日なの」

真面目な顔で言い、唇をきゅっと結んだ。
見られてる事が恥ずかしくなったのか、両手を胸の下で組み、横を向いて俯く茜。

その首筋から鎖骨にかけてのライン、そして、なだらかに盛り上がっている胸の谷間の美しさが、俺を感動させる。

「触ってもいい?」

ただ見ていたい気もした。

「ずっとこうしてるの?」

「綺麗だから、触れるのがもったいない気がする」

横を向いたままの茜の声がか細い。

「そんな事一度も言われた事なかった。……いつも、飛び掛かってきてたじゃない」

「そ、そうだっけ」

「うん」

あぁ、まるでガキだった。こんなに素晴らしい芸術品を、観賞もせずに頂いていたなんて。

肩に掛かった髪を、指先でそっと後ろにはらう。ほんのり赤く染まったその耳に、唇を軽く触れさせた。

「あン……」

懐かしい香りを嗅ぐように、首筋から肩、鎖骨、顎の下へと鼻先でなぞり、反対側の首筋へ、鼻をねじ込みながら進んだ時、茜が天を仰いで熱く呻いた。

今、鳴いた。

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