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歪んだ鏡が割れる時
第2章 第二章
「ユウちゃん、それ何?」

「これは……やっと掴んだ証拠」

「え?」

外を向いたままの横顔は、無邪気な笑顔ではなく冷笑だった。ほくそ笑むっていう表現がぴったりな。

こういう女は敵に回すと恐ろしいだろうな……。ユウはその素質ありだ。

「これだよ」

ユウは布団の横に座り、封筒を開けた。

「はい、これなら証拠になるよね」

手渡されたのは3枚の写真だった。
一枚目は、ユウがコンビニの前で撮ったものだった。

「あ、これ現像したんだ」

「うん」

車に乗った二人を確認して次を捲る。

「え……、こ、これって」

それは、ホテルに入っていく車を後ろから撮影したものと、同じ車がそこから出てきた時のものだった。もちろんあの男の車だ。

助手席側から撮られていたその1枚は、西日が眩しいせいか、俯いてはいるけど、どう見ても例の女だ。男は右方向を確認している。

「こ、この周りの雰囲気。これってどう見てもラブホテルだよな」

「そうだね」

「いったいどうやって……」

待ち伏せでもしていたような撮り方だった。

「たまたま見掛けたの」

「よく撮れたなぁ……。凄い、ユウちゃんこれは凄いよ、 ありがとう」

ユウの頭を撫でると、えへへっ、と照れて肩をすぼめた。

ユウのお陰でチャンスが巡ってきた。
これで上手くいく。俺にも運が向いてきた。

茜がこっちに来るまでに金が手に入ればいろいろと助かる。

ユウの嬉しそうな顔を見ながら、ふと、もしかしたらこいつは、俺以外にも男がいるんじゃないかという疑問が頭をもたげた。


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