この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ鏡が割れる時
第2章 第二章
「ユウちゃん、それ何?」
「これは……やっと掴んだ証拠」
「え?」
外を向いたままの横顔は、無邪気な笑顔ではなく冷笑だった。ほくそ笑むっていう表現がぴったりな。
こういう女は敵に回すと恐ろしいだろうな……。ユウはその素質ありだ。
「これだよ」
ユウは布団の横に座り、封筒を開けた。
「はい、これなら証拠になるよね」
手渡されたのは3枚の写真だった。
一枚目は、ユウがコンビニの前で撮ったものだった。
「あ、これ現像したんだ」
「うん」
車に乗った二人を確認して次を捲る。
「え……、こ、これって」
それは、ホテルに入っていく車を後ろから撮影したものと、同じ車がそこから出てきた時のものだった。もちろんあの男の車だ。
助手席側から撮られていたその1枚は、西日が眩しいせいか、俯いてはいるけど、どう見ても例の女だ。男は右方向を確認している。
「こ、この周りの雰囲気。これってどう見てもラブホテルだよな」
「そうだね」
「いったいどうやって……」
待ち伏せでもしていたような撮り方だった。
「たまたま見掛けたの」
「よく撮れたなぁ……。凄い、ユウちゃんこれは凄いよ、 ありがとう」
ユウの頭を撫でると、えへへっ、と照れて肩をすぼめた。
ユウのお陰でチャンスが巡ってきた。
これで上手くいく。俺にも運が向いてきた。
茜がこっちに来るまでに金が手に入ればいろいろと助かる。
ユウの嬉しそうな顔を見ながら、ふと、もしかしたらこいつは、俺以外にも男がいるんじゃないかという疑問が頭をもたげた。
「これは……やっと掴んだ証拠」
「え?」
外を向いたままの横顔は、無邪気な笑顔ではなく冷笑だった。ほくそ笑むっていう表現がぴったりな。
こういう女は敵に回すと恐ろしいだろうな……。ユウはその素質ありだ。
「これだよ」
ユウは布団の横に座り、封筒を開けた。
「はい、これなら証拠になるよね」
手渡されたのは3枚の写真だった。
一枚目は、ユウがコンビニの前で撮ったものだった。
「あ、これ現像したんだ」
「うん」
車に乗った二人を確認して次を捲る。
「え……、こ、これって」
それは、ホテルに入っていく車を後ろから撮影したものと、同じ車がそこから出てきた時のものだった。もちろんあの男の車だ。
助手席側から撮られていたその1枚は、西日が眩しいせいか、俯いてはいるけど、どう見ても例の女だ。男は右方向を確認している。
「こ、この周りの雰囲気。これってどう見てもラブホテルだよな」
「そうだね」
「いったいどうやって……」
待ち伏せでもしていたような撮り方だった。
「たまたま見掛けたの」
「よく撮れたなぁ……。凄い、ユウちゃんこれは凄いよ、 ありがとう」
ユウの頭を撫でると、えへへっ、と照れて肩をすぼめた。
ユウのお陰でチャンスが巡ってきた。
これで上手くいく。俺にも運が向いてきた。
茜がこっちに来るまでに金が手に入ればいろいろと助かる。
ユウの嬉しそうな顔を見ながら、ふと、もしかしたらこいつは、俺以外にも男がいるんじゃないかという疑問が頭をもたげた。