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歪んだ鏡が割れる時
第2章 第二章
偶然見かけたのは本当だとしても、ラブホテル周辺を1人ではうろつかないだろふつう。
もしかして俺の他に男がいるのか?
まさか、小遣い稼ぎに身体を売ったりしてないよな。

ユウに限って、と言えない自分がいた。初めて会ったあの日も、簡単について来たじゃないか。

咎める理由も権利も持ち合わせてはいない。嫉妬や嫌悪を感じたわけでもなかった。
ただ、少女の身体に群がる男達を想像した時、その中の一人に成り下がっている自分に気付いた。

俺もこいつを利用しているだけだ。
ユウはまだ高校3年……、女の子がキラキラ輝いてる、一番大切な時期じゃないのか……。

「ユウちゃん」

「なあに?」

「ありがとう、助かったよ」

「うん」

あどけない表情に影は見えない。

「ユウちゃん、あとは俺1人でやるから」

艶のある頬に手をあてた。

「やだ、一緒にやりたいよ」

「見てるだけにしろ、いいな」

「……うん」

珍しく真面目な俺に気遅れしたのか、素直に頷くユウ。その瞳が、まっすぐに俺の心を覗き込んでいた。

「ユウちゃん」

「なあに?」

「いろいろごめんな」

「……」

ユウは不思議そうに俺を見つめ、そして、今まで1度も見せた事のない大人びた顔を見せた。

「亮さん、キスしてみて」

「え?」

いきなり何を言いだすんだ。

「ちゃんとした事なかったよ」

「そうだっけ?」

「うん、そうだよ」

そうだ、せめてキスぐらいは、俺なんかじゃなくて、本当に好きな人とするべきだと思ってた。

いいのか俺で。

ユウがこの俺でいいんなら……。


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