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第1章 シーン1

　声も上げようとした、猿轡をされていても音は出せる。

　顔がマットに押し付けられていて首を振る仕草は出来ないが声を出し続けていれば気がついてくれるのではないかと奈緒美は思った。

　アナルにぬるぬるする液体が指で塗布されていく。

　ローションを塗っているのだと分かる。指を拒否するように尻を左右に振るが効き目がない。

　指がアナルに差し込まれる。

　真一がしてくれたときはあんなに気持ちよかったのに、今はおぞましい感触しか感じない。

　指が抜き差しされるが、何も感じない。

　アナルにバイブがあてがわれたのが分かる、これが入ってきたら次は相手は自分の男性を女性自身に挿入しようとするだろう。

　それだけはさせない。

　お尻を振るようにして方向を変えてなんとか侵入させないようにとする。

　奈緒美は思いっきり声を出した。

　何を言っているのか分からなくても大声を出せば異常に気づくはずだ。