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第1章 シーン1

　早く縄を解いて、アイマスクと猿轡を取って！と奈緒美はさらに体を揺すって訴えていたのだが、いきなり腰に新たな縄が巻きついてきた。

　何？
　
　間違いが分かったのじゃないの？

　奈緒美はわけがわからず再び動揺する間に、腰の縄は固定され体が低い姿勢で両足を極限まで開いた状態で動くことが出来なくなった。

　さらにはご丁寧に膝まで縄が回され固定されると、下半身は全くといって身動きが出来なくなった。

　どうしてもやる気だ！

　顔の見えない落札者の暗く硬い意思が感じられる。

　落札した奴隷の思わぬ拒絶に業を煮やしてその拒絶の方法を完璧なまでに封じてしまおうという考えに違いない。