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お礼の時効
第8章 一緒に暮らしましょう
「浅野検事、何を読んでるんですか?」
「物件情報ですよ、春季と一緒に暮らすには今のマンションだと手狭なのでね」

詩織は、和臣が読んでいる雑誌の表紙を見ると確かに物件情報誌だった。
ここ半月ほどの和臣の浮き沈みの激しさに疲れ果てていた詩織は、ようやく落ち着いた日々がやってくると安堵した。
二人の間に何かあると和臣がまず使い物にならなくなる。
仕事をしているときは「いつもの浅野検事」に戻ってくれるのだが、それ以外の時間はほぼ生きた屍のようになった。それを自分が励まして「いつもの浅野検事」に戻さなければ無い。そんな日々を思い出して詩織は嘆息した。
ようやくそれらから解放されると思うと心が弾んだ。
そして、二人の幸せを喜ぶ自分がいる。
しみじみとしていた詩織に和臣は言葉をかけた。

「家具も揃えないと……」
「そうですよね、新婚だから全部取っ替えた方が良いですよね」

詩織の言葉に、和臣はきょとんとなった。
詩織はそんな和臣を訝しそうに見つめている。

「新婚?」
「え?」

二人の間に認識の違いが生まれた瞬間だった。
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