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お礼の時効
第9章 私と結婚してください
 和臣は話を聞いて、春季が自分のためを思って行動したのだと思った。春季を幸せにしたいはずなのに、結局いつも春季に気を遣わせてしまう。今回だってそうだ。刑事から企業法務へ移るとなると春季の負担が大きいはずだ。

 和臣は嘆息し、頭を下げた。

「春季に気を遣わせてしまうことになりましたね。すみません、気が付かなくて……」
「いいの。今の働き方にも少し疲れていたからちょうどいいと思ってるし……。ねえ、頭を上げて頂戴……」

 いつまでも頭を上げようとしない和臣に、春季は焦りを感じていた。
 こんな姿の和臣を見たのは二回目で、自分が考えてやったことなのに、逆にこちらが謝りたくなってしまう。

「話し合いもせずに決めてしまってごめんなさい。でも私のために和臣が批判されたりするのは嫌なの」
「春季……」
「だから気にしないで、それに……」

 春季の顔がほのかに赤みを帯び、耳まで赤くなった。
 
「検事として働いている和臣の姿が……好きなの……」

 俯きながら小さな声で話す春季の姿に和臣は釘付けになった。
 普段は一方的に自分ばかり春季に愛を告げている、あの日以来自分に好意を示す言葉をくれない春季に不安を感じていた。
 だがどうやらそれは杞憂で、春季は自分を愛してくれているのだと感じ、和臣は堪らなくなった。

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