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お礼の時効
第9章 私と結婚してください
 控室のドアを開けて会場に向かう。春喜の美しい姿に目をつける男がいないか和臣は気が気でない。会場の扉の前に立つと二人とも緊張していて、思わず互いの顔を見て吹き出していた。

 扉を開き庭に出ると、新緑が眩しい日差しを受けて輝いていた。
 詩織の知り合いにウエディングプランナーがいて、披露宴を兼ね他ガーデンウエディングを頼んだところ、全てを手配してくれてようやくこの日を迎えた。

 二人は会場に足を進めると先々から祝いの言葉をかけられた。
 新緑の中に映える白いウエディングドレスは招待客の目を引いた。シルクのマーメイドラインのドレスは装飾のないシンプルなもので、それがかえって春季の美しさを引き立たせていた。
 長い黒髪は結い上げて、そこに飾るは大輪のカサブランカの髪飾り。春季の姿に賞賛の声が上がる、そして和臣にも果報者とはやし立てる招待客もいた。

 和臣は終始春季に寄り添い、ことあるごとに頬にキスをしていて、その姿を見た詩織や和臣の職場の人間たちは驚愕していた。

「愛しています、春季」
「だから、もう分かったから……」

 こんな会話がところどころで繰り返されて、二人の仲むつまじさを語っていた。

 和臣が気に掛けていた詩織の余興は、詩織と詩織の先輩事務官との寸劇で、その様子を見ていた春季は和臣に耳打ちをした。

「どんなあなたでも愛してる」

 和臣は春季の言葉を聞いて、体を抱き寄せた。
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