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小田桐菜津子と七つの情事
第4章 四人目は同級生
フフ、と彼女は笑った。
オレは焦った。何を笑うーー、と思った瞬間、
鈴村の両手がオレの頬を捉えて、その唇がオレの口を吸っていた。
あぁ…。
言葉にならない。
高校の頃からもう15年近い年月が経っている。
オレはあの頃、お前を。
鈴村の舌が、オレの舌を捉える。
オレも負けじとその身を引き寄せ、こちらのペースに持ち込む。
荒い息をはきながら、オレたちは貪るように互いの唇を求めあった。
「鈴村…鈴村…」
オレは気持ちを言葉にすることができず、ただ、キスの合間にその名を呼び続けた。
唇を離すと、オレは鈴村の髪に顔を埋めた。
あの頃ボブだった髪型はセミロングになり、大人の色気が漂っていた。
シャワーの水で少し湿ったその髪の香りをかぎながら、薄い肩を抱いた。