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小田桐菜津子と七つの情事
第4章 四人目は同級生
オレは高校を卒業した後、一浪してから地元の県立大に入った。
そこでは今の仕事に直結する学部に在籍し、4年間のモラトリアムを思う存分楽しんだ。そして今の会社に入った。今の会社、というか役所なんだけどさ。
大学で学んだことがそのまま実践される、なかなか楽しい職場だ。
役所という職場柄、まわりはコチコチのお堅い奴かガリガリの権力志向の奴が多いが、オレの属する土木科はガチでハードな現場廻りが多く、必然的に同僚の誰もが世のため人のためという公僕意識を強く持つ、稀有で真っ当な職場だ。
その中の息抜きが、キャバクラ通いだ。
仲間内では『キャバ屋さん』と、呼びならわしている。
学生時代は色々な遊びもして、彼女もさほど途切れることなく入れ替わっていた。就職して嫁さんをもらい、5、6年は生活を安定させるために必死で働いた。そして職場の中堅どころになると、そんな真面目暮らしのどこかに遊びが欲しくなる。
公務員の薄給では、そんなに派手に遊び歩くことなんてできないが、馴染みの女の子を作れる程度には店に通った。
学生の頃はそんな店で金を使わなくても女は途切れなかったが、堅い公務員の仕事をしていると、そうそう出会いなど見当たらず、勢いそんな店に行きつけるようになる。