この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
小田桐菜津子と七つの情事
第5章 五人目の戸惑い
彼女はこちらを見た。
瞳に色はなかった。
ぼくは胸のうちの妄想を気取られぬよう、目をそらし、必死に顔色を隠した。
するとその人はこちらを見ていた目線をそらした。
ぼくは彼女に気づかれぬよう、そっと安堵の吐息を漏らした。
と。
彼女の指が、スカートの裾をつまんで。
視界の端にその動きが見えた。つ、そちらに目が行ってしまう。
あぁ…。
目がそらせない。
彼女の指は、そのスカートを、ゆっくりとつまみあげてゆく。
膝の先の白い太ももの素肌。スカートの下に広がっていた透きとおったスリップの花模様の刺繍。
スカートからわずかに顔をのぞかせたその下着の薄布を、彼女はスカートと一緒につまみあげていた。
あぁ…。
彼女の下着が。
太ももの上の…。
イエローの…。