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小田桐菜津子と七つの情事
第5章 五人目の戸惑い
すると、彼女の手がカーディガンのなかに、ぼくの下腹に置かれたカーディガンのなかに忍んできた。ジーンズの厚い生地越しに、その手がゆっくりと入ってくるのがわかる。腰の脇から、太ももへ。太ももの内側に指先が伸び…。そして、脚の付け根のほうに。
ぼくはカーディガンの上から、その手を押さえる。
やめてよ、と思う。
けれど、たまらなく興奮していた。きっと髪の香りをかいだ時から、ガチガチに勃起していた。
彼女の手は、ぼくの静止にかまわずジーンズの前ジッパーのところにくる。
あぁぁ…。
言葉にならないため息が漏れてゆく。
ジーンズの中で、変な方向に向いたまま勃起していた。腰の位置をズラさないと、痛い。でも、そんな風に感じていることを知られるのは嫌だ。勃起の痛みに耐えながら、その指が、それを見つけてくれるのを待っていた。
そして。
彼女の指先の二本が、ジーンズの中でいびつにそり返るそれを捉えた。中指と人差し指か。それとも中指と薬指だろうか。二本の指で、左足の太もものほうに押し込まれているそれを、コシコシ…といじられる。
あぁ。
ダメだ。
そんな風にしたら、ダメだよ。
痛いのと、恥ずかしいのと、気持ちいいのがいっぺんに襲ってくる。
彼女はぼくの肩に頭を預け、目を閉じている。目を閉じて、ぼくのちんちんを愛撫している。逆らえない。こんなところで、恥ずかしいのに。あぁ、たまらない。
そう思った瞬間。
あ、ヤバい、と思った。
勃起が、クィ…っと、引きつった。
ちんちんの勃起は時々そうやって、息をするかのように引きつることがある。すごい感じてるときや、気持ちが萌えたときに起こる現象だ。