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小田桐菜津子と七つの情事
第5章 五人目の戸惑い

さっきも、玄関先でフェラチオされながら、同じことを言われた。でも、男としてそんなみっともない声…、
彼女の舌が耳の穴をねぶり、前歯で耳たぶを甘噛みされる。

「くぅぅ…」

我慢できずに声が漏れる。

「そうよ…声だして…」

耳たぶから首筋、喉元、顎と舐められ、キスされてゆく。

「八朔…さ…ん」

身体が快感に小さく波打つ。いつの間にかちんちんがまた、フル勃起してしまっている。

「感じやすいのね…」

恥ずかしい。大人の女のひとにいいように手玉に取られている。
でも、どうしていいのかわからない。押し倒して、犯すようにすればいいのか、それともキスをしかえして甘く絡みついてゆけば…?
AVで見たいくつもの絡みのシーンが頭の中を駆け巡る。どうすれば、どうすれば…。焦るばかりで、ぼくはすっかり彼女のペースを崩せないでいる。

彼女の唇が、ぼくの唇をふさぐ。
甘く、ねっとりした、大人のくちづけ。SEXのひとつとしてのくちづけ。
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