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小田桐菜津子と七つの情事
第6章 痛みを覚えた六人目
「答えろ」
「はぁっ……」
私は指先を、溶けた縦筋を確かめるように、上にスライドしてゆく。
蜜をたっぷり含んだショーツごと、ゆっくりと、女の敏感すぎる秘所をたどる。
「認めます…」
指先をそこでかすかに震わせる。花びらの間のやわらかな隙間に、振動が走る。
女はもうひとつうめき声を立てて、降参する。
「認めます。私はひどく感じています。ごめんなさい。ごめんなさいっ」
私は指を離す。
「ひとつ言っておく。大切なことだ。勘違いをさせたようだ」
目隠しされたままの女は、その見えぬ目で、私のほうを向く。
「君のことを私はこれからお前、と呼ぶ。だがそれは主従の関係ではない。親密な関係だからだ。フェアでイコールな関係だからだ。私は与えるものであり、奪うものだ。しかしお前も同じだ。与えるものであり、与えることを拒否することもできるものだ。ごめんなさいと謝るのは主従の関係だ。それは私の望むところではない。分かったな?」
女はゆっくり息を吸って、うなずく。
「――はい」
私はその返答にこたえる代わりに、ショーツの脇から指先を差し入れた。