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小田桐菜津子と七つの情事
第7章 最後の情事
あれから10日後。
鈍い下腹部の痛み。
そして倦怠感。
やがてシャワーを浴びながら経血の赤い筋が、太腿の白い肌を流れていった。
私の混乱と不安は、それとともに静かに流れ去った。
スマホのカレンダーで日数を確かめながら、私はゆっくりと心を決めていった。
もう迷わない。
季節は巡り、潮の満ち引きが繰り返されるように。
私の戸惑いと過(あやま)ちと痛みは交互に現れ、やがて去っていった。
踏み出す時だ、と思った。
ただ、最初の一歩をどうしたらいいのかは、全くわからなかったけれど。