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小田桐菜津子と七つの情事
第3章 甘い舌の三人目
彼女の声が小さくなってきた。
持続的な快感に、感覚が少し麻痺してきているのだ。
それがこちらの思惑だ。
ゆるい快感を、たっぷりと長く続けさせること。
舌先をゆっくりと丁寧に動かす。
刺激はクリトリスに移している。クリを舌でそっと包み込むようにして、あくまでソフトにやさしく刺激し続ける。
すると女性はゆっくりと身体を開いてくれる。
無理に逝かせようとせず、さりとてジラしすぎて精神的に追い詰めるのでなく。また、激しくしないことで私自身のやり方を自然に受け入れさせ、安心させる。
八朔さんの中で、徐々に私自身の気配が消えてゆく。自分の指で自慰をしているような気分にさせてゆく。
でもオナニーと明らかに違うのは、他人に刺激されているという事実だろう。その落差は、小一時間を過ぎたあたりで明らかになってくる。
「はぁぁぁ……。ペコさん…」
その声には答えず、この数十分間してきた柔らかなクンニのペースを維持する。
「私、なんだか…。変な感じです…」
舌は彼女の性器の微妙な部分をゆっくり刺激し続けている。
「身体が…勝手に感じて…」
彼女の言うとおり、腰が小さく痙攣し始めている。
アダルトビデオの俳優のように、激しくするのではない。本人が気付かないくらい微妙に、ゆっくりと登り詰めさせる。
映像的に見栄えのする潮吹きも、女性の絶頂とはさほど関わりがなく、潮を吹いたからといってパートナーが強いエクスタシーにあるとは限らない。
それよりも、ゆるく、ソフトに。そして永遠に続くかのような甘い刺激を与え続けること。
それこそが、私が舐め犬として様々な女性に奉仕し続けた結末として得た、パートナーを満足させる術だった。