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運命の恋人
第1章 朋会
あの日、健人さんが通りかからなかったら、私達はずっと課長とイチ課員で、お互い気付くこともなかったのかもしれない。

私は順ちゃんを恨んで、清美さんに嫉妬して、他の男性に何を言われても受け入れることなく、来たのかもしれない。その終着が何処なのか、今となってはわからないけど。

結婚式の二次会で、酔っ払った先輩から、私は男性に対する態度が悪すぎて、陰で『アイアンメイデン(鋼鉄の処女)』と呼ばれていたことを知った。私はアイアンメイデンという言葉を知らなくて、何のことかわからなかったけど、横で健人さんがビミョーな顔をしたから、いずれいい意味ではないんだろうと思った。
後から調べたら、中世の拷問器具だと知って、腹が立ったけど、もう私は会社も辞めてるし、文句を言える関係でもなかった。
実際、自覚がなかっただけで、相当ツンケンしてたことは健人さんも認めてたし。
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