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運命の恋人
第2章 昌希
「私は、両親もとうに亡くなってて、高校を卒業したばかりで未成年じゃアパートも契約できなくて、友達の実家でお世話になってるような状況だったの。仕事も正社員じゃなかったし、昌幸さんとの結婚だけが独立の手段だったのに、結婚の話が出た直後に彼が亡くなってしまって。彼のご両親にはまだ紹介してもらってもなくて。1人で子供を産んで育てていく自信もなくて。これからどうしたらいいのか途方に暮れて、あなたと…お腹の赤ちゃんと一緒に死ぬことばっかり考えてた…それを、お父さんが助けてくれたの。もちろん会ったばかりの人だし、すぐ結婚なんて考えなかった。ただ、家事と、まだ小さかった晃一くんのお世話を私の仕事として、お父さんが提案してくれた」
「利害が一致しただけの、契約関係だよ。父さんだって、親友の恋人で、しかもお腹に赤ちゃんがいる会ったばかりの人とどうこうなるなんて考えてもなかった。ただ、そうしないと、母さんは本当に死んでしまうんじゃないかと思えて、放っておけなかった」
「利害が一致しただけの、契約関係だよ。父さんだって、親友の恋人で、しかもお腹に赤ちゃんがいる会ったばかりの人とどうこうなるなんて考えてもなかった。ただ、そうしないと、母さんは本当に死んでしまうんじゃないかと思えて、放っておけなかった」