パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 昌希

男子に好かれる女子というのは嫉妬心から嫌われることが多い、と思うのだけど、小谷さんはそうでもなかった。寄り付く男を歯牙にもかけなかったからだろう。
別に東京出身を鼻にかけることも、神戸をバカにすることもない。(別に郷土愛に溢れてなくても、他所から来た人に住んでいる土地を軽んじられるのはいい気がしないものだ)
成績も良かったし、(これに関しては学年5番以内をキープしなければならない俺はかなり焦った。強力なライバルが増えるのはあまり好ましくない)
初対面の時に聞いた、お父さんの海外赴任に伴ってお母さんの実家に帰ってきた、というのが、まぁイイ処のお嬢さんを想定させるからだろう。
ウチの学校も私学だから、俺みたいなんを除けば結構金持ちの家が多い。
要はプライドがあるから、上でも下でも自分たちとかけ離れたヤツとはつるみたがらないんだ。
そこを行くと、小谷さんの存在は、当たり障りがなかったんだと思う。