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運命の恋人
第2章 昌希
そういう意味で行くと俺なんてヒエラルキーの下層なんだろうけど、それを嘆いたトコロで家が金持ちになるわけでもないし、俺は別にそんなの気にしない。
学力上位をキープしてるという自負もある。だから普通に友達もいる。コレで俺が成績悪いのに、親の見栄で無理に通ってるとかだったら弄られる対象になるんだろうな。実際そこまで陰湿ないじめというのは見たことないけど、弄られたり、ハブられたりしてるヤツもいる。
ま、それはそれで本人に責任が無いと言い切れない事ばかりじゃないし、俺は加わらない代わりに助けもしない。話そうと思えば誰とだって話す。変な同情はしない。
深入りもしない。他人の人生背負えるほど強くもない。

そうやって俯瞰して我関せずのスタンスを貫くのは、実は一番卑怯だって事も解ってる。
見て見ぬ振り。何かあったとしても、俺は関与してませんから、で通すつもりでいる。
結局、当事者になったことがないからこそ言える逃げ口上だ。
どうか卒業するまで面倒事に巻き込まれませんように。
いつもそう思っている。
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