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運命の恋人
第2章 昌希
「自分に被害がないからね。でもそれを言えば皆だってそうだよ。別に何か実害があったわけじゃないのに騒ぎすぎ。ただ…一度信頼を失ってしまうと、その後に誠実な関係を再構築するのって難しいよね。小谷さんだって、大学は東京行くし、別にこっちで友達作らなくてもいいやぁ、って思ってたんじゃないの?」
小谷さんはこくりと頷く。
「親の離婚で、卒業まで一年半なのに住み慣れた街とも友達とも離れて、知らないトコに来る羽目になって。私は東京に残りたかったからお父さんと一緒に居たかったのに…絶対ダメだって言われて。100歩譲って高校の間は神戸で我慢したって、大学はお父さんのとこに戻って元の家から通うんだって決めてたのに…元の家はもうお父さんが新しい奥さんと住んでて、東京の友達だって…私が居なくなったことなんてきっと関係ないの。私の居場所なんて、どこにもないんだって、思って…こんなことになるなんて思わなかった…最初から、もう東京に戻る家はないんだって、両親が正確に説明してくれてたら、私だって…最初からこっちで仲良くなれる友達を作る努力したのに…」
小谷さんはこくりと頷く。
「親の離婚で、卒業まで一年半なのに住み慣れた街とも友達とも離れて、知らないトコに来る羽目になって。私は東京に残りたかったからお父さんと一緒に居たかったのに…絶対ダメだって言われて。100歩譲って高校の間は神戸で我慢したって、大学はお父さんのとこに戻って元の家から通うんだって決めてたのに…元の家はもうお父さんが新しい奥さんと住んでて、東京の友達だって…私が居なくなったことなんてきっと関係ないの。私の居場所なんて、どこにもないんだって、思って…こんなことになるなんて思わなかった…最初から、もう東京に戻る家はないんだって、両親が正確に説明してくれてたら、私だって…最初からこっちで仲良くなれる友達を作る努力したのに…」