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まいの生体改造計画
第2章 首謀者の特定
翌日、昨夜犯された場所を訪れた
雨も夜露もなかったから、あの環境と同じだと思ったからだ
実際、出血の量は自分では分からない
どんな出方をしたのかも分からない

これで一人前の女になったと思う自分と、好きな人にあげれなかった自分が共存している
犯すんなら、女も喜ばないと、
それがまいの気持ちだった
気持ちいい、だけじゃなくて、ちゃんとイカしてくれないと、って思う

暗くて、目隠しをされていて、どの辺りか定かではないが、家から逆算してこの辺りか目星を付けて、地面を見て歩いた

雑草の根元に出血の塊が付いている
その回りには飛沫の赤いのが点々としていた
まいはしゃがみ込んで、両手を合わせた

まいの靴にも飛沫跡があるなら、犯人の靴にもあるはず
気づいて洗われたら見つけられないが、遺っていれば特定はできる
その場を後にし、家に戻った
兄の靴が置かれてあり、珍しく早いなぁ~って思いながらリビングの方に行くと、ゴミがいっぱいになっていたので、普段はしないゴミを縛って勝手口のドアを開けると、兄が靴を洗っていた

「どうしたの?」

「犬の糞を踏んだから洗ってるんだ」

「何処で踏むの?」
通勤は車で、会社も警備がいて犬の糞が落ちてるなんて…

「何処で踏んだか分からないんだ」

「そうなの…」
曖昧な返答と態度が気になった

「もしかして…、お兄ちゃん?」

「何がだ?」
まいには10才離れてる腹違いの兄がいる
まいにはその気はないが、兄がどう思ってるかは不明だ
周りからは、よくある話だからっていう人もいる

靴の事が気になり車の運転席を見た
しかし、マットもペダルにも付いた形跡や洗った跡もない 
まいの疑いは益々深まる
これ以上問い詰める事も出来ない
兄じゃない可能性だって残ってる
私が声を出さないと知ったなら、また襲ってくるかも知れない
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