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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第8章 夜明け
龍青と別れた星来が、次に向かった先
それは−−−
「単刀直入に言うけど、本当に良いの?」
指定されたカフェで相手の向かいに座りながら星来はいきなり彼に質問する
「ああ。一旦距離を置いた方が良い」
意を決した瞳でまっすぐに見てくる凪に
「……あ、そ」
と星来はため息をついた
「じゃあこれ、頼まれてた資料とか。言っておくけど、普通この時期に希望出したって絶対無理なんだからね? 私の伝手に感謝して欲しいわ」
「ああ、悪いな。手間かけさせて」
「……」
多少からかうつもりで言ったのに、普通に返されて調子が狂う
「……気持ち悪い」
「は?」
「和泉くんが素直だと気持ち悪い。槍でも降るんじゃないの」
「お前な……」
“人が下手に出りゃ好き勝手言いやがって……”
「そっちこそ、見ない間に随分と世話焼きないい子ちゃんになったじゃねーか」
「それはどうも」
「くっ……」
コイツだけは本当に嫌いだ
説明を受けながら、凪はずっと星来を睨み付けていたのだった−−−