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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第3章 消せない過去、喪われた想い



「おっはよー、美和ちゃん!」



大学に入って一ヶ月が経った

新しい生活にも慣れ、友達もできた

それが彼女



「おはよう、悠」



同じ学科の田島悠

今まで美和があまり付き合ったことのない、明るすぎるほど明るい人種だ



「美和ちゃんてさ、頭いいよねー!」

「そんなことないよ、悠だって……」

「だってこないだのテストほぼ満点でしょー? コツとか教えてよー」



多少人の話を聞かないところがあるが。

上辺で付き合うようなタイプではなく、気さくで優しくて、深い付き合いも出来る人間

お陰で美和は充実なキャンパスライフを送っていた

ただ一つを除いては−−−。



「そういえばさ、いつも迎えに来てる彼、なんて言ったけ? ナギサくん?」

「うん、まぁ」

「今日も来てるかなー?」



問題は、他大学なのにこんなにも知られてしまっている凪のことだった



「あんなイケメンに愛されてるとか、超羨ましいよー」

「そう? 迷惑なだけだよ」



それは謙遜などではなく、しょっちゅう姿を現す凪に対するかなりの不満だった



「そんなこと言ってると誰かに取られちゃうよ! 凪くんモテモテなんだから。

ほら、あそこ」



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