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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第3章 消せない過去、喪われた想い
時折感じる、あの心の遠ざかり−−−
「…だからって……」
小さな声でそんなことを言われ、美和は恥ずかしさに顔を赤くする
しかしそんなことで簡単に退くような怒りではなかった
「毎日来なくたっていいじゃん……私には私の生活があるし、友達を大事にしたい」
「ハア…」
凪は分かってないなという風に溜め息をついた
それに余計にカチンとくる
「何? 何か文句あるの? だったらもう来ないでくれる? ていうか自分の大学はちゃんと行ってるわけ?」
「余計なお世話だ」
「自分の方が干渉してくるくせに」
美和はふいと顔を背けて先を歩き出した
「そういえば星来戻ってくるんだって」
ここぞとばかりに凪の嫌がる話題を吹っ掛ける
「森継?」
案の定尖った声を出す凪
「せっかくだから会いに行こうと思う」
「お前、まだあんなヤツと……!」
「何、まだそんなこと言ってんの!?」
美和は足を止めて呆れたように振り返った
「あれから三年も経ったんだよ? いい加減……」
「人間そう簡単に変われねーんだよ」
「自分が変われてないだけでしょ」