この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
支配された惑星
第2章 リョウという男。
その夜、リョウは眠れなかった。そばで静かに寝息を立てる妻の髪を撫でた。
「今夜、久々にどうかな?」
アイリはゆっくりと目を覚まし、申し訳なさそうに返答する。
「ごめん・・・、ちょっと・・・。」
エイペクスはボトム、ミドルと違い繁殖活動を管理されていない。自由にセックスすることが出来る。優秀な遺伝子を残すことはブイユにとっても好都合だからだ。
しかし、今夜のようにアイリがリョウの誘いを断るのは初めてでは無かった。
「いや、いいんだ。俺の方こそすまない。」
二人の間に子どもはいない。アイリが不妊症であることもそうだが、何よりアイリ自体、性交渉に抵抗がある。セックスが嫌いなのだ。
それでも夫婦生活は円満であったし、何よりエイペクスという地球人の中では優遇された生活を約束されている現状に、二人は幸せを感じていた。
もちろん、それは“ボトムに比べれば”という枕詞がついてくるのだが。
リョウは再び目を閉じた。
あのボトムの女、ナナの姿が浮かぶ。整った顔、美しい乳房、艶やかな尻。
自らの中に湧き上がる欲求を散らすように、リョウは頭を小さく降り、眠りについた。
「今夜、久々にどうかな?」
アイリはゆっくりと目を覚まし、申し訳なさそうに返答する。
「ごめん・・・、ちょっと・・・。」
エイペクスはボトム、ミドルと違い繁殖活動を管理されていない。自由にセックスすることが出来る。優秀な遺伝子を残すことはブイユにとっても好都合だからだ。
しかし、今夜のようにアイリがリョウの誘いを断るのは初めてでは無かった。
「いや、いいんだ。俺の方こそすまない。」
二人の間に子どもはいない。アイリが不妊症であることもそうだが、何よりアイリ自体、性交渉に抵抗がある。セックスが嫌いなのだ。
それでも夫婦生活は円満であったし、何よりエイペクスという地球人の中では優遇された生活を約束されている現状に、二人は幸せを感じていた。
もちろん、それは“ボトムに比べれば”という枕詞がついてくるのだが。
リョウは再び目を閉じた。
あのボトムの女、ナナの姿が浮かぶ。整った顔、美しい乳房、艶やかな尻。
自らの中に湧き上がる欲求を散らすように、リョウは頭を小さく降り、眠りについた。