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桜の季節が巡っても~追憶~
第53章 誕生日の贈り物2(再編済)
左手の薬指に嵌めようとして、直前で思い止まった。
「こんな事慣れてないから、ごめん」
無知な自分を恥じ入るように笑い、秀王は助けを乞うように隣りの彼女を見た。
「こういう場合って、どの指に嵌めてあげたらいいのかな?」
遠慮がちに問われ、暫し泉夏も逡巡してしまう。
その指でも良かったのに-とは、言えなかった。
「…あ。じゃあ、右手の薬指に」
-お願いします。
躊躇いながら告げれば、それは嬉しそうに頷かれる。
秀王は彼女の右手を取り、緑色の石が嵌め込まれた指輪をそっと、薬指に差した。
無事自分の指に収まったゴールドリングを見届けた後《のち》、泉夏は彼に視線を向けた。
この上なく幸せそうに微笑まれ、胸の奥底から熱いものが込み上げてくる。
「…ありがと、先生」
そう言うのが、精一杯だった。
「こんな事慣れてないから、ごめん」
無知な自分を恥じ入るように笑い、秀王は助けを乞うように隣りの彼女を見た。
「こういう場合って、どの指に嵌めてあげたらいいのかな?」
遠慮がちに問われ、暫し泉夏も逡巡してしまう。
その指でも良かったのに-とは、言えなかった。
「…あ。じゃあ、右手の薬指に」
-お願いします。
躊躇いながら告げれば、それは嬉しそうに頷かれる。
秀王は彼女の右手を取り、緑色の石が嵌め込まれた指輪をそっと、薬指に差した。
無事自分の指に収まったゴールドリングを見届けた後《のち》、泉夏は彼に視線を向けた。
この上なく幸せそうに微笑まれ、胸の奥底から熱いものが込み上げてくる。
「…ありがと、先生」
そう言うのが、精一杯だった。

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