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桜の季節が巡っても~追憶~
第55章 出発前の甘い夜2(再編中)
「泉夏?」
顔を覗き込まれるが『うん』と言えない自分に嫌気が差す。
こんな態度を撮り続けていたら、彼が色々誤解してしまうし、困ってしまうのに。
「何か気に障るような事、言ってしまったのなら-」
謝ろうとする秀王に、泉夏は頭《かぶり》を振る。
「…もしかしてだけど。まだ寝たくないって思ってる?」
「…」
「最初の日もこんな風だったなと思って。もし違っていたらごめんね」
「…もしかしてでも、もしでもない」
我慢しようと思ったけど、我慢出来なかった。
淋しいのも。
年下なのも。
揺るぎようのない事実だった。
最後はいつもこうして困らせてしまう自分。
ベッドから身を起こし、折った両膝を腕で抱えるように座る。
「笑ってお別れしようと思ってた。でも、寝てしまったらあとはもう目覚めるだけなんだな、朝がきたら先生と過ごす時間は残されていないんだな…そう思ったら、やっぱり淋しい」
膝に額を付け、両目を閉じる。
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