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桜の季節が巡っても~追憶~
第55章 出発前の甘い夜2(再編中)
「…今夜は寝ないでいたい」
最大限の勇気で、呟いた。
なんて言われるのだろう-期待半分、諦め半分。
ほんの数秒なのに、何かを待ち望む時間と言うのは、どうしてこうも長く感じるのだろう。
溜め息が漏れそうになった時。
後ろから伸びた両手に身体を引き寄せられ、背面から抱き締められた。
「明日の朝からの講義に、きちんと出席出来る?」
耳朶にかかる熱い息に心臓をばくばくさせながら、泉夏は縦に首を振った。
「授業の内容がちゃんと頭に入ればいいけど」
至極真っ当な意見。
でも何も今、そんな事訊いてこなくても-彼の生真面目さが、面白くない。
「若いから、一日完徹したぐらいじゃどうって事ないもん」
「確かに。若さでどうかなってた時期が俺にもあった、もうかなり前の話だけど」
泉夏が強い口調で言い返せば、彼は苦笑したらしかった。
「泉夏が平気なら、俺は勿論いいよ」
「…ほんと?」
信じられない面持ちで、泉夏は背後に向き直る。
最大限の勇気で、呟いた。
なんて言われるのだろう-期待半分、諦め半分。
ほんの数秒なのに、何かを待ち望む時間と言うのは、どうしてこうも長く感じるのだろう。
溜め息が漏れそうになった時。
後ろから伸びた両手に身体を引き寄せられ、背面から抱き締められた。
「明日の朝からの講義に、きちんと出席出来る?」
耳朶にかかる熱い息に心臓をばくばくさせながら、泉夏は縦に首を振った。
「授業の内容がちゃんと頭に入ればいいけど」
至極真っ当な意見。
でも何も今、そんな事訊いてこなくても-彼の生真面目さが、面白くない。
「若いから、一日完徹したぐらいじゃどうって事ないもん」
「確かに。若さでどうかなってた時期が俺にもあった、もうかなり前の話だけど」
泉夏が強い口調で言い返せば、彼は苦笑したらしかった。
「泉夏が平気なら、俺は勿論いいよ」
「…ほんと?」
信じられない面持ちで、泉夏は背後に向き直る。

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