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桜の季節が巡っても~追憶~
第57章 ふたりとも好き2(再編済)
「お前に俺の車に乗る以外の選択肢はないんだよ。暗い夜道を女ひとりで帰らせる男がいるかよ」
「…そう遠くないし。大丈夫って思うひとも、割といると思うけど」
恐る恐る告げれば、再び怒鳴られる。
「そんな奴らと一緒にすんな。不愉快極まりない。俺は例え一分の距離だって、女ひとりにさせた事はない」
「…そう、だけど。けどさ」
困らせてやろうと思ったのに、いつの間にか立場が逆転していた。
説教が始まり、泉夏は縮こまってるしかない。
「あれはものの例えだ。他の男の場合はそういう場合もあるから、気を付けろって意味だ。俺がするわけないだろ。なんてったって俺は-」
-『悪い事したくても出来ない男』だからなあ。
自分を揶揄し、龍貴は煙草を咥えた。
そんな彼になんとなく罪悪感を感じ、泉夏が目を逸らそうとすれば-不意にこちらを見た彼と視線が合ってしまう。
どぎまぎしてしまい、慌てふためく泉夏を龍貴は笑う。
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