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桜の季節が巡っても~追憶~
第57章 ふたりとも好き2(再編済)
「悪い事なんて、最初からする気ないでしょ」
「だから勝手にそうやって、俺をどんどんいいひとに作り上げていくなっての、マジで」
煙草の先端にライターで火を点《とも》し、龍貴は運転席側の窓を少し開けた。
紫煙をくゆらせる彼に、泉夏は少し意地の悪い質問を投げかける。
「今さ、龍に車に乗れって言ってもらってこうしてるけど。もしも私が『いつも悪いし、歩いて帰るから大丈夫』って断ってたら、龍はどうしてた?」
「どう?」
「『連れ込まれるし、押し倒されるかもしれないから、誘われたって簡単に車には乗るな』って龍が言ったんじゃない」
泉夏が言い終わらぬうちに、龍貴は咥えていたセブンスターを唇から離し、一喝する。
「どうもこうもない。乗るに決まってんだろ」
「そんなの矛盾してるじゃん。危ないから乗るなって言っておきながら、乗るに決まってるとかって」
泉夏が意見すれば、龍貴の鋭い眼光が向けられた。
有無を言わさぬ彼の目力に、泉夏はいつも通りに怯んでしまう。
「だから勝手にそうやって、俺をどんどんいいひとに作り上げていくなっての、マジで」
煙草の先端にライターで火を点《とも》し、龍貴は運転席側の窓を少し開けた。
紫煙をくゆらせる彼に、泉夏は少し意地の悪い質問を投げかける。
「今さ、龍に車に乗れって言ってもらってこうしてるけど。もしも私が『いつも悪いし、歩いて帰るから大丈夫』って断ってたら、龍はどうしてた?」
「どう?」
「『連れ込まれるし、押し倒されるかもしれないから、誘われたって簡単に車には乗るな』って龍が言ったんじゃない」
泉夏が言い終わらぬうちに、龍貴は咥えていたセブンスターを唇から離し、一喝する。
「どうもこうもない。乗るに決まってんだろ」
「そんなの矛盾してるじゃん。危ないから乗るなって言っておきながら、乗るに決まってるとかって」
泉夏が意見すれば、龍貴の鋭い眼光が向けられた。
有無を言わさぬ彼の目力に、泉夏はいつも通りに怯んでしまう。

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