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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
『何カ月振りの再会だ』とか『今日の飲み会が楽しみ過ぎて、昨夜はあんまり眠れなかった』とか『待ちくたびれて、もう既に酔ってしまってる』とか、延々喋りつづける麻衣を笑顔で受け止めつつ、龍貴は靴を脱いで座敷の中へと進んだ。
出入り口に一番近い長テーブルの端に座ろうとした龍貴を、麻衣は急いで制する。
「お兄さんは今日の主役なんだから、そんな端っこなんてだめです。こっちに来て下さい」
麻衣に腕を引っ張られるようにして、強制的に龍貴は場所を移動させられる。
先程まで自分が座っていたテーブルのちょうど真ん中の席へ、麻衣は彼を誘導した。
「はい、お兄さんはここ」
龍貴を座らせ、空席だったすぐ右隣りへ麻衣は腰を下ろした。
予め『お兄さんが座る席』は確保されていた。
龍貴が到着するまでの間、空いていた彼の席へ自分が座っていたに過ぎなかったのだ。
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